【完全コピーは難易度高】
当サイトの基本的なモットーは「コード弾きのだいたいコピーで様々な曲を楽しく弾けるようになる」というものです。一つの曲だけではなく様々な曲を弾けた方がモチベーションも長続きして、ピアノに触れる時間が多くなると考えているからです。というか、ピアノを耳コピしている人のほとんどはだいたいコピーでやっています。動画を投稿しているような人でも、完全コピーをしている人は殆どいません。
ですが思い入れのある曲がでてきたら、じっくり完全コピーしてみたくなるかもしれません。はっきり言っておくと難易度は完全コピー>>>だいたいコピーです。今まではコードに頼っていた部分を正確に耳で聞き取り、その音を鍵盤上で完璧に再現するのは簡単ではありません。音を聞き取ることができたとしても、それを両手で再現しなければいけないのです。
例えばバンドサウンドの曲をコピーしようと思えば、単純に見積もってもボーカル、ギター、ベース、ドラムなどのパートを二つの手で再現しなければいけなくなります。また、それぞれのパートはまったく別のリズムを持つので、片手だけで2つのメロディを弾いたりしなければいけません。現実的に、ほぼ不可能に近いです。
そこで、おすすめの方法が一人連弾です。(別に2人でも、3人でも良いですが)
【一つの手に付き、一つのパートで】
一人連弾というのは、簡単に言えば、ピアノの録音機能を使って、一人で2人分(またはそれ以上)の演奏をすることです。多重録音とも言いますね。こうすることで、一つの手で一つのパートを演奏できるようになるので、かなり難易度を下げることができます。
ただし、難易度は下がりますが手間は増えます。一人連弾をするために、自分専用の楽譜を自分で作っていく必要があります。
ですが、一から楽譜を作るのはかなりメンドクサイ、そもそも楽譜の形式がよくわからないという人も多いと思います。そんな人にもおすすめのフリーソフトがあります。
【楽譜作成ソフトとMIDI作成ソフト】
MuseScore https://musescore.org/ja
これは、楽譜を作成するためのソフトで、パソコン上での作成の他、PDFに保存して印刷したり、ネットにつないで楽譜の共有を行うこともできます。こちらのソフトの最も優れている部分は、MIDI形式の音源をインポートして楽譜にすることができる点です。
MIDI音源さえ持っていれば、その音を拾って楽譜にしてくれます。ただし、左手の低音をト音記号部分で拾ったりして、少々楽譜として見にくい場合もありますので、微修正は自分で行う必要があります。それでも、一から自分で楽譜を作ることを考えればかなり手間が削減されます。
次にMIDI作成ツールのおすすめソフトを紹介します。
Music Studio Producer http://www.frieve.com/musicstd/
これは、ピアノロール形式で音を入力していくことで、直感的にMIDIを作成することができるソフトです。ピアノロールとは下の画像のように、音符形式ではなく、鍵盤上で音を入力していくような形式のことを言います。(DTMの場合ですが)
ピアノロール形式の場合、音の長さや高さ、リズムなどが一目瞭然でわかるので、音符形式で楽譜を作るよりもかなりとっつきやすいです。何よりコピペが楽です。(すごく大事!)
どちらのソフトも、使用方法は公式サイトなどに詳しく書いてあります。
耳コピしながらMusic Studio Producerで音を入力していく、完成したMIDI音源をMuseScoreでインポートして、楽譜として完成させるというのが、一人連弾するための一連の流れになります。
【ちょっとしたコツ】
最後に完全コピーをする上での、ちょっとしたコツを紹介します。といっても、完全コピーの場合、一つ一つの音を正確に聞き取るという性質上、あまりコツ的なものはなく、作業になっていきます。
コピーする際には、必ず、1パートずつ(一つの楽器)コピーしていくようにしましょう。楽器の音は、ボーカルの音に比べて主張が少ないですから、注意して聞かないと聞き取れません。コピーする順番は自由ですが、ボーカル→ベース→その他の楽器でコピーしていくとやりやすいと思います。